インフォメーション 新しいナーシングケアのために
チャプレン—(病院付牧師)
斎藤 武
1
1聖隷ホスピス研究所
pp.743
発行日 1982年7月1日
Published Date 1982/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919596
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病気の軽重にかかわりなく,病気を契機に自分の生き方,人生の意味を問い直す人は多い.‘なぜ,よりによって自分が今こんな病気になったのか’‘なぜタバコも吸わない私が肺癌になったのか’等々.‘人生とは何か’‘生きる意味’‘死’などの根源的疑問は,医学の領域だけの問題ではない.そういった患者や家族の心の有り様,感情の微細な動きに心を傾けていくことが,病院におけるチャプレンの役割であると考える.
病院では患者は普段とは全く違った状況に置かれるだけではなく,病院の1日には,人生が凝縮してつまっているかのようである.誕生の喜び,手術,将来への不安,退院の希望,別離の悲しみ等,様々な感情が行き交っているのである.
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