思春期の臨床・2
心理的特徴について[1]
小倉 清
1
1関東中央病院精神神経科
pp.689-692
発行日 1982年6月1日
Published Date 1982/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919583
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前回にも述べたように,人はその各年齢ごとに特徴的にみられる心理的課題をもっているものである.思春期の人々にはそれなりの課題があるわけで,彼らの日常生活は,これらの課題との闘いの日々であるということになる.
思春期の人々の心理を理解し,また彼らが何か特定の事柄をめぐって悩むことになった時に,周りでなんらかのお手伝いをするその具体的な方法を見いだすためには,そういった課題について考えてみることが大切になるものと思われる.もちろん,これらの心理的な課題の内容なり,その現れ方には,その時代的な背景や社会文化的な要素,経済的・宗教的な要因もからむことではあろう.しかし,まあ大雑把なところで,基本的なものは指摘されうるであろう.
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