ベッドサイドの看護
堀川病院北分院における終末期看護検討集会の活動から
經隆 洋子
1
,
森山 八重子
1
1堀川病院北分院病棟
pp.666-671
発行日 1981年6月1日
Published Date 1981/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919263
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いまいちど
救命,延命の名のもとに,臓器移植等の高度な医療技術が行われるようになっている現在,患者の人格の尊厳が大きく叫ばれ,終末期看護にまつわる研究は増加の傾向にある.ちなみに,現在までの看護関係雑誌に掲載された死に関する文献は,百数十例を数えるといわれているが,イギリスやアメリカ合衆国のホスピスの活動が紹介され,日本でもその設立が具体的に進められており,また‘死の臨床研究会’などの活動が関係者の間で大きな関心をよんでいる現在,いまいちど自分たちの行っている終末期看護を再検討してみる時期にきているのではないだろうか.
堀川病院北分院病棟では,76歳のある肺癌患者の死を契機に‘終末期検討集会’が発足し,現在まで24例の事例検討を行ってきた.まだ模索の状態ではあるが,当病棟における終末期看護への取り組みについて,この事例を通して紹介していきたい.
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