くりにかるふぁーまころじー・5
統計的推論
佐久間 昭
1
1東京医科歯科大学
pp.503
発行日 1981年5月1日
Published Date 1981/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919230
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1枚のコインをn回投げて,表と裏の数α,bを記録する.表の割合はρ=α/nで.裏の割合は,q=1-ρ=b/nであるから,さしあたり,表のことだけを考えればよいだろう.nが無限大(n→∞)になればρはある安定した値πになるはずであるが,このπを表が出る(頻度的)確率という.
さて,10回のコイン投げ(n=10)で表が3回(α=3)の結果を得たときp=0.3となり,このコインは‘公平’(π=0.5)ではないようにみえる.しかし,つぎのn=10のコイン投げではα=7となるかもしれないので,これだけでは確定的な結論は出しにくい.
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