呼吸器病Q&A・4
自然気胸
岡安 大仁
1
,
福田 幸子
2
1日本大学医学部呼吸器科
2日本大学医学部付属板橋病院内科病棟
pp.761-764
発行日 1980年7月1日
Published Date 1980/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919005
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自然気胸の種類とその原因
Q 今日は〈自然気胸〉についてお話をうかがいたいのですが,簡単にいえば,気胸とは〈胸腔内に空気が存在する状態〉といえると思いますが,もっと詳しく話していただけますか.
A 胸腔内圧はもともと陰圧となっており,そのため肺は広がっています.しかし,肺の一部分が破れて胸腔と通じてしまうと胸腔内圧は大気圧と等しくなるので,肺は自らの弾性のために縮小してしまいます(図1,2).このような状態を気胸とよんでおり,これが自然に起こった場合を自然気胸とよびますが,外傷や人工的(人工気胸器・穿刺針など)に胸腔内に空気を注入することによって生じるものもあります.
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