今月の主題 胸痛の診かた・とらえかた
胸痛を伴う主な疾患
自然気胸
大畑 正昭
1
1日大第2外科
pp.346-348
発行日 1978年3月10日
Published Date 1978/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207777
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はじめに
既にHippocratesの頃よりpleuraのsuccusionsplashとして記載された自然気胸は,1960年頃から世界的に飛躍的な増加を示している.従来,特発性とされていた自然気胸の多くが,開胸手術によって胸膜直下の気腫性肺嚢胞に関連することが明らかとなった.また,いわゆる続発性,随伴性といわれる気胸例も多く,今や胸部疾患診療上気胸の占める割合は年々増加の傾向にある.本稿では,胸痛を主訴とする疾患として自然気胸がとりあげられたが,筆者らの取り扱った自然気胸患者の多くのものが初発症状として胸痛を訴えていることに改めて注目し,少しく分析を試みた.
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