切り取りカード 看護ミニ事典
排卵誘発剤/腎臓移植
前原 澄子
1
1千葉大学看護学部母性看護学
pp.1345-1346
発行日 1979年12月1日
Published Date 1979/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918848
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排卵とは,卵巣内で成熟した卵胞が破裂して,卵子を排出することをいう.排卵の過程には,卵細胞の成熟,卵胞の成熟,卵子の排出,の3過程があり,これらの仕組みについては,すべてが明らかにされているわけではないが,現在次のようなことが考えられている.
月経周期の初めは,卵巣のエストロゲンの分泌が低いため,これが視床下部にフィードバックして,FSH RF(卵胞刺激ホルモン放出因子)を促進する.RFは下垂体前葉に作用してFSHを分泌させる.FSHによって発育した卵胞はエストロゲンを分泌する.エストロゲンは増加すると,視床下部に働きRFの放出は抑えられ,FSHの分泌は減少する.卵胞が成熟し,エストロゲン分泌量がピークになるころ,視床下部に働いて,LH-RF(黄体化ホルモン放出因子)を放出し,前葉からLHを放出させる.このLHが成熟卵胞に働いて排卵を起こさせるのである.
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