ベッドサイドの看護
解離性大動脈瘤患者の看護
山本 和子
1
,
長谷 恵子
1
,
村田 京子
1
1富山市立富山市民病院内科病棟
pp.509-512
発行日 1979年5月1日
Published Date 1979/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918674
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はじめに
ここに紹介する患者は,家族と日常会話を交わしながら,ちょっとした口論から精神的興奮をした際,解離性大動脈瘤を発症した事例である.この疾患は臨床症状が実に激しく,急性期死亡率が一般に74-80%と報告されている.数秒を争う時間単位とその処置が予後に大きく影響し,1つの不整脈が引き金となり致命的になりかねない.このように緊急性を要し,死の危機に直面した患者にとって,看護のいかんによって生命が左右されることもある.今回強い緊張を強いられながら全力をあげたケアにより幸い危機を脱し,現在退院を迎えようとしている患者の抱える諸問題と看護の特徴について,経験し学んだことをここにまとめてみる.
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