ベッドサイドの看護
入退院を繰り返す脳腫瘍末期患者の継続看護
斉藤 記子
1
,
安藤 フミ子
1
,
阿部 洋子
1
1竹田綜合病院脳神経外科病棟
pp.293-295
発行日 1979年3月1日
Published Date 1979/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918630
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近年,継続看護が盛んに呼ばれていながらも,その必要度に応じた実践がなされている地域は少ないと思われる.会津地域においても,その例外ではない.例えば,予後不良の疾患でも家族のはからいで退院を希望したというような場合は,継続的な治療や看護が必要であることは目に見えている.そのような場合,私たちは,地域保健婦に訪問を依頼するのであるが,保健婦1人に対し,住民3000人という現状では,なかなかその必要を満たすことはできず,1か月を経過しても訪問されなかったという場合も少なくない.家族の不安は募り強い要望もあって,病棟看護婦が訪問するに至ったケースを通し,継続看護の難しさを体験したのでここに報告したい.
なお,このケースは退院後5か月目に死の転帰をとっている.
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