今月の主題 今日の心不全診療
心不全の治療方針
入・退院のタイミング
石川 欽司
1
1近畿大学医学部第1内科
pp.606-607
発行日 1988年4月10日
Published Date 1988/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221614
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心不全治療薬の著しい進歩と生活環境の改善により,心不全患者は重症でも退院可能となり,以後入退院をくり返すことになる.このような患者にとっても,日々の生活は生命を維持するためのみでなく,家人とともに生活を楽しみながら寿命を終えるべきで,慎重を期すあまり,いたずらに長期入院を強いることなく,適切な時期に退院させるべきであろう.重症例でありながら外来通院している以上,必ず再入院が必要となり,この時期を誤らないことが大切となる.
そこで,このタイミングがよく調整され,10年以上それなりの生活を保てている症例1と,医師あるいは患者側に原因があり死亡した症例2,3をあげて,入退院のタイミングを検討してみよう.
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