ルポ・アメリカ合衆国のナース その生活と意見・10
社会の中のナース
江元 セツ
pp.1106-1108
発行日 1978年10月1日
Published Date 1978/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918525
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アメリカの男性は‘ワイフはナースだよ’と誇らしげに言う
準夜勤務あるいは深夜勤務の時の昼間の暇な時間はテレビをよく見た.午前10時ごろから午後5時ぐらいまでの間,いわゆる家庭の主婦向け番組のメロドラマである.英語の勉強にはもってこいでもある.月曜日から金曜日まで毎日の1時間ものが多い.いくつかのメロドラマの中には,医学ものもあるが,医学ものの中にはもちろんナースが,普通のドラマの中にもナースたちが出てくる.そのドラマの中のナースたちは,堂々としたドクターたちの恋人であり,友人であり,妻であるといったふうで,日本のドラマの中のナースたちとは少々描写が違うようである.それはまた,実際のアメリカのナースたちを映しているようでもある.
バージニア大学病院の脳外科病棟の主任のキャシーの御主人は脳外科医で,患者をもっていたから,病棟にしょっちゅう来ていた.病棟の患者回診の時など,手をつながんばかりの親しい2人の態度には,あまり仕事上では感心しなかったけれど,ドクターとナースである夫婦が同じ職場で働くという,日本では見られない光景に,少々目をみはったものである.
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