切り取りカード 看護ミニ事典
ナース・プラクティショナー(Nurse Practitioner)/クリニカル・ナース・スペシャリスト(Clinical Nurse Specialist)ナース・クリニシャン(Nurse Clinician)
松木 光子
1
1大阪大学医療技術短期大学部看護学科
pp.337-338
発行日 1978年3月1日
Published Date 1978/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918357
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〈歴史〉 ナース・プラクティショナーの発端は,1965年のコロラド大学の小児ナース・プラクティショナーの実験と,同年のLewisとResnikによるカンサス大学での外来成人患者に対する実験にある.そのきっかけは,医師,とくにプライマリー・ケア担当者である一般医(G.P.)の不足と,消費者需要の増大による医療危機に対して,看護機能をプライマリー・ヘルス・ケア(Primary Health Care)へ拡大することを狙ったものである.これはその後,1970年の連邦政府,教育厚生省(DHEW)の諮問委員会報告,‘拡大する看護業務の範囲’(Extending the Scope of Nursing Practice)で支持され,政府の予算的裏付けと相まって発展しているものである.
〈語義〉 元来‘プラクティショナー’とは‘医師の実践家’をいうが狭義には開業医をさす.従って,ナース・プラクティショナーは‘看護の実践家’つまり直接,看護ケアを行う看護婦すべてをいうとした解釈も成り立ちうるが,現在,新しく米国の看護職の中に登場しているナース・プラクティショナーは次に示す定義のように狭義にとらえ,ナースのプライマリー・ケア担当者と解釈してよい.しかしながら,プラクティショナーという用語は文章の前後を考えて意味を解釈すべきで,時に広義に,あるいは狭義に使用されたりしている.
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