レポート【投稿】
イギリスにおけるNurse Practitioner(NP)の活躍と社会的背景
桑野 紀子
1
1大分県立看護科学大学 国際看護学研究室
キーワード:
Nurse Practitioner(NP)
,
イギリス
,
National Health Service(NHS)
,
処方権
,
一次医療
Keyword:
Nurse Practitioner(NP)
,
イギリス
,
National Health Service(NHS)
,
処方権
,
一次医療
pp.783-785
発行日 2011年10月1日
Published Date 2011/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102114
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要 旨 医師の偏在など医療を取り巻く多くの問題が顕在化する中,チーム医療の推進と看護職の役割拡大についての議論が活発化している.イギリスでは,1980年代から一次医療領域を中心に,社会のニーズに応える形でNurse Practitioner(NP)が重要な役割を担ってきた.2006年には看護職の独立処方権が認められ,患者の利便性向上に大きく貢献している.イギリスは日本と同様,国民皆保険制度であり,GDPに占める医療費割合も9.8%(日本8.5%,米17.4%)と他のOECD諸国と比べ日本と近い水準にある.日本の看護職の役割拡大を考える際,イギリスにおいてNPが実現するに至った社会的背景や活動の実態等を把握することは有用であると考える.今回,渡英し,現地で関係諸機関および複数名のNPから情報収集を行ったので,イギリスのNPの実態を報告するとともにNP発展に影響を及ぼした社会的背景について考察する.
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