切り取りカード 看護ミニ事典
ペインクリニック(pain clinic)/漢方
嶋村 欣一
1
1千葉県がんセンター
pp.977-978
発行日 1977年9月1日
Published Date 1977/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918225
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癌のような致命的な疾患を持ちながら,痛みがないので放置して大事に至る場合もあるが,患者の多くは痛みを持っているし,医師を訪れた目的がその痛みを取り除いてもらうための患者も決して少なくない.激しい歯痛や腹痛を経験したことのある人なら,直ちにこれを肯定されるであろう.しかしこのようなとき,その原因となる疾患を治療して痛みを取り除くのか基本であり,やたらに鎮痛だけを計ることは慎まなければならない.
その反面,原因が明確でないが強い疼痛を訴える疾患──例えば特発性三叉神経痛,幻肢痛──あるいは原因か判明していても簡単にそれを除けない場合──例えば癌性疼痛──などもある.患者は著しい疼痛のため十分な食物摂取も妨げられ,疲弊し,ただただ痛みがなくなることのみを願っている.
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