死への看護・6
患者の宗教的必要—信仰により平安を得た胃癌患者を通して
柏木 哲夫
1
1淀川キリスト教病院精神神経科
pp.606-610
発行日 1977年6月1日
Published Date 1977/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918172
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はじめに
死への看護において,患者の様々の必要をどのようにして満たしていくかがその本質であるということは,これまでにも強調してきたことです.患者の多くの必要の中で,信仰的必要(宗教的必要)はともすれば忘れられがちなのですが,非常に大切なことだと思います.ある胃癌患者の信仰的必要に対してなされたチームの働きを通して,死にゆく患者にとって,信仰がどのような役割を果たしたかを老えてみたいと思います.また付随的に,患者が病気をどのように理解しているかを客観的に知ることの大切さについても述べてみます.
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