ベッドサイドの看護
小児気管支喘息患児のキャンプの意義と看護の役割
西本 恵子
1
,
鳥井 ウメヨ
2
1東京警察病院小児病棟
2国立小児病院4階東病棟
pp.278-281
発行日 1977年3月1日
Published Date 1977/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918102
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はじめに
成長発達過程にある子供にとって,繰り返す病気や長期入院は,心身に様々な幣害を及ぼすと考えられる.小児気管支喘息患児は,こういった問題を非常に含んでいるといえる.性格的問題としても,依頼心が強く自立心に欠け,幼少時から遊びや運動の経験が少なく,自信や協調性にも乏しいなどの特徴がみられる.これに加え,喘息発作が心理的因子によっても現れやすいことを考えると1-3),看護においては心理的・生活的指導,家庭指導などが重要なものになってくる.
近年,生活療法の1つとしてキャンプという形での治療的アプローチが多く実施されており,報告もされている4-6).そこで何度かキャンプに参加する機会を得たので,ここにキャンプに参加した長期入院重症喘息患児の症例をあげ,こういったキャンプにおける看護の役割と意義について考えをまとめてみた.
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