特集 いま看護記録に問われるもの
新しい看護記録の試み(7)
栄田 つや
1
1国立病院医療センター16階病棟
pp.1255-1258
発行日 1976年12月1日
Published Date 1976/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918037
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はじめに
私たちは,患者の看護をすれば必ずそれを何らかの形で記録に残し,次にその患者を看護する人の参考になるよう1つの情報として提供する.看護学生の時に看護記録の方法を学んで以来,看護の業務に携わっている間は,1日として欠かすことのできない仕事の1つである,そして何年やってみても,1つの行為を記録する時でさえ,どう表現しようかと悩みながらカルテに向かうのである.
忙しい人々に読んでもらってすぐ理解ができるように,患者の症状の把握ができて次の計画がスムーズに立てられるように,また行われた看護や症状の変化の書きおとしがないように,自分以外の人も読むのであるから,言葉や字の間違いがないようにと,かなりの気を遣い真剣に記録に取り組んでいる.しかしそのわりには,20年前も現在も記録の方法としては私の経験の範囲では根本的には変わっていない.ただ記録される内容は,医学の進歩に伴って,看護の内容も変わってきているから,自然に細かく詳しくなっているとは思う.
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