ごぶさたしてます
鮮かによみがえる思い出
阿部 婦美子
1
1東京慈恵医大病院
pp.113
発行日 1971年7月1日
Published Date 1971/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917740
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習慣的に毎朝今日一日は何事もありませんようにと思いながら出勤して,「看護婦さん」と呼ばれ「はい」と返事をする前に緊張してしまいます。本当に日頃はごぶさたしております,みなさまお元気で活躍していらっしゃいましょうか。
この慈恵医大病院でずっと過ごした白衣生活をふりかえりますと,そのときどきの思い出が鮮かによみがえってまいります。予科期間を級全員揃って終えた時の写真をみて,卒業までに2名病気で退学して,現在消息のわかるのは3名だけです。卒業して間もなく2.26事件で東京に戒厳令が発令されてから,満洲・支那両事変と進み大東亜戦争へと拡大していき,日本各地は連日空襲され,病院も戦災を受けました。
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