ほんやく
—AMERICAN JOURNAL OF NURSING VOL. 70, NO. 5—看護におけるユーモア
ベラ・ロビンソン
,
藤本 佳代子
pp.78-82
発行日 1971年7月1日
Published Date 1971/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917732
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人間にはどうして,ユーモアが必要なのでしょうか?なぜ,笑うのでしょうか? このような問いは何世紀にもわたって興味の対象になってきました。そして,その答は多様です。ユーモアのために,人は泣いたりはしないでしょう。人は安らぎを得るため,喜びを与えたり受けたりするため,社会との距離を縮めるため,抑圧された衝動を満足させるため,敵対心を解消するため,権威を主張するために,ユーモアを用います。それがどのような理由であっても,事実,ユーモアは喜びであり,人間がその喜びを得るために用いる小さな口実です。
また,ユーモアは何百もの伝達の目的として役立ちます。ウイリアム・フライはフロイドのいった「冗談とは意識されない数多くの弦をかきならす」という言葉に賛意を示しています。この言葉は明白な冗談と同じほど大きく聞き手の心に響きます。彼のいうように,この言葉はユーモアと生命との間にある命の環です。
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