試験管内での生命の誕生，他

　イギリスのケンブリッヂ大学の生理学者，R, G. EdwardsとB. Bavisterによって試験管内での生命創造の第一歩が成功したというニュースは，Aldous Huxleyのユートピア“Brave New World”へ一層近づいたことを思わせる。

　すなわち，彼らは女性の卵巣から採った卵子を実験室内で受精させることに成功した。この実験そのものは何もユニークなものではなく，アメリカでもH. W. Jones，L. Shettlesなどが女性の体外での受胎の実験を行なっているが，それらは非常に規模が小さく，臨床的実験の妙技といったものでしかなかった。