Japanese
English
今月の症例
尖圭コンジローマに対するインターフェロン筋注療法の試み
Systemic interferon therapy for condyloma acuminatum
萩原 正則
1
,
本田 まりこ
1
,
相澤 良夫
2
,
松尾 光馬
3
,
中川 秀己
3
Masanori HAGIWARA
1
,
Mariko HONDA
1
,
Yoshio AIZAWA
2
,
Koma MATSUO
3
,
Hidemi NAKAGAWA
3
1東京慈恵会医科大学附属青戸病院皮膚科
2東京慈恵会医科大学附属青戸病院消化器肝臓内科
3東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, The Jikei Aoto Hospital, Tokyo, Japan
2Department of Internal Medicine, The Jikei Aoto Hospital, Tokyo, Japan
3Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
尖圭コンジローマ
,
human papillomavirus (HPV)
,
インターフェロン(IFN)
,
loop-mediated isothermal amplification (LAMP)
Keyword:
尖圭コンジローマ
,
human papillomavirus (HPV)
,
インターフェロン(IFN)
,
loop-mediated isothermal amplification (LAMP)
pp.201-204
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101438
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要約 64歳,ヘテロセクシャルの男性.半年前より肛門周囲に腫瘤が出現した.疼痛を伴い座れなくなったため,近医より当科を紹介された.肛門周囲に手拳大の乳頭腫状の灰色角化性腫瘤を認めた.組織学的に,乳頭腫状の表皮過形成,角層の肥厚がみられ,顆粒層表皮細胞の空胞化を認めた.核異型や異常な分裂像はなかった.polymerase chain reaction (PCR)およびloop-mediated isothermal amplification (LAMP)でhuman papillomavirus(HPV)-11型を検出した.腰椎麻酔下に腫瘍切除の方針であったが,術前検査でHCV抗体陽性であることが判明した.肝炎に対するインターフェロン(IFN)療法により腫瘍縮小効果を期待できると考え,IFN-α-2b筋注(6×106IU/日,週3回)を開始した.投与3か月後には腫瘤は著明に扁平化し,5か月後に色素沈着主体となった.
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