学生の研究
筋ジストロフィー児における思春期の心理とその考察
小林 静子
1
,
田村 和子
1
,
中川 実千代
1
1東京大学医学部付属看護学校
pp.706-712
発行日 1975年7月1日
Published Date 1975/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917290
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Ⅰ.はじめに
現在,筋ジストロフィーの小児は自宅で療養するか,療養所に入所して生活を送っている.療養所という限られた社会で思春期を送る筋ジストロフィー児の精神面の成長,発達はいかなるものであろうか.
多くの場合,疾病についてみれば,症状は進行し,重症度も増してくる.更に第2次性徴をむかえ肉体的・生理的な変化もみられてくる.それにつれて不安を抱き始める.一方,この年齢になると精神面・情緒面においても知識欲が進み,思考内容もやや変化してくる.彼らは自分自身の疾病や障害者であることの意識,第2次性徴,教育,将来的な問題など多くを結びつけながらも悩み思考するようになると思われる.
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