特集 意識障害患者へのアプローチ—東京看護学セミナー第10回公開セミナーから
意識障害患者の看護—その計画と展開
川島 みどり
1
1東京看護学セミナー
pp.114-129
発行日 1975年2月1日
Published Date 1975/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917178
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意識障害患者に対して 障害前の患者の個有な生活リズムを再現し 残された機能を一つでも多く獲得するための援助—それはどのような看護計画のもとで看護援助を展開していけばよいのだろうか.ともすれば顯在的な問題に目がうばわれて 患者の発するコミュニケーションサインに気づかず素通りしてしまうことはないだろうか.
植物人間といわれるような人が 自分の意思で食事をしたり“ハイ”と返事をするようになったとき 人はそれを奇蹟というかもしれない.しかし現実にそのような変化を看護の力で起こすことが可能となってきた.それは 人間の能力を信頼し 入間の尊厳を重んじるところから出発し 1つ1つの看護行為に対する患者の些細な反応を的確にとらえその状態に合った看護計画に基づく看護の展開によるものである.
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