人類遺伝学へのさそい・12
遺伝病は防げるか
田中 克己
1
1東京医科歯科大学難治疾患研究所人類遺伝学部門
pp.77-80
発行日 1975年1月1日
Published Date 1975/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917169
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昔は遺伝病というと，治らないもの，手のつけようのないものとされていた．遺伝病患者はしばしば同じ家系内にいく人も現れるが，その中の1人が遺伝性だと診断されると，他の患者は診療を受けに来ようともしない場合が現在でも少なくない，けれども遺伝病だからといって，あきらめてしまうのは早すぎる。現在すでに医学は遺伝病に対し多くの手段を持っているし，近い将来ますます対策の進歩する見込みも大きいのである．
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