助力論—現代カウンセリングから学ぶ・10
‘理解する’ことについて
大段 智亮
1
1看護人間学教室
pp.1088-1095
発行日 1974年11月1日
Published Date 1974/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917124
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温かく厳しい深い人間的関係
今まで,何度も繰り返して述べてきたように,現代のカウンセリング心理学から学びうるもっとも大きな収穫は,‘人間関係の意義’をあらためて再発見した,というところにあります.ところが,現在,‘人間関係’という言葉自体がたいへんよごされてしまって,本来の意義を失っています.その点の用心がいるといってよろしいでしょう.
いわゆる‘人間関係が良い’という中身が‘仲よく話をする’とか‘一緒に遊びにゆく’ということを意味する,そんな場合が多いのです.つまり,それは仲よしクラブ的な‘良さ’なのです.
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