CCU看護の実際—どう判断しどう行動するか・4
R on T型の期外収縮を示し心不全を合併して来た心筋硬塞患者の場合
五十嵐 正男
1
1聖路加国際病院内科
pp.1084-1087
発行日 1974年11月1日
Published Date 1974/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917123
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心筋硬塞に伴う致命的な合併症には,各種の心室性不整脈と,ポンプ失調がある.今回は広範な心筋硬塞を起こし,そのためにポンプ失調をきたした症例について,どのように考え,どのような行動をとらなければならないか述べてみたいと思う.
症例入院までの経過 59歳の女性で,20年前より高血圧を指摘され,その治療を受けていた.2年前から坂道を登ったりすると,胸部の圧迫感を感じていたが,1か月前より,わずかな労作にも,それが現れるようになったので,外来を訪れ,狭心症の診断を受け,ニトログリセリンの投与を受けていた.ところが,入院の4時間前より,労作とは関係なく胸痛が現れ,ニトログリセリンでいったん軽快するが,すぐにまたそれが再発するという状態が続くので,入院して来た.
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