人間関係・10
病院のなかの人間関係(2)
大段 智亮
1
1看護人間学教室
pp.1297-1301
発行日 1976年12月1日
Published Date 1976/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918046
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
分化・専門化の急進展
ちょうどここまで書いてきたとき,今日の“読売新聞”の社説に《ガン細胞診検査に欠陥はないか》という表題をみつけた.こうした問題が社説に取り上げられるのは,それほど度々あることではないので,早速読んでみたら,こういうことである.
女性のガンでは,なんといっても子宮ガンが多く,胃ガンに次いで第2位を占めている.だが,子宮ガンの場合は,胃ガンの場合と同じく,早期発見,早期治療をすれば,その治癒率は相当に高いのである.この子宮ガンの早期発見については,細胞診検査(スクリーニング)という検査法があり,現在それが方々で行われている.ところが,大阪府医師会が,このほど,ある臨床検査業者の検査方法がたいへんズサンであって信用できないから,この状態が改善されるまでは委託するな,といった通達を医師会員に出した,というのである.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.