2色ページ 人類遺伝学へのさそい・2
染色体のはなし(2)—染色体異常児
山田 清美
1
1東京医科歯科大学遺伝病研究施設
pp.218-221
発行日 1974年2月1日
Published Date 1974/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916950
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染色体異常児が生まれる頻度
一般集団の中にどのくらいの割合で,染色体異常をもつ個体が存在しているのであろうかという疑問が生じる.正常な一般集団を対象とした大規模な染色体調査は,費用および労力の面に困難があり,ほとんどなされていないので頻度は明らかではない.
一般集団における頻度を推測するものとして,新生児集団における調査が各国でなされている.アメリカ・カナダ・イギリス・デンマークなどで調査された結果を集計してみると,総数3万1801人調べて,合計182人の染色体異常個体を発見して,生産児当たりの出現頻度は0.57%になると報告している.
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