ベッドサイドの看護
糖尿病性ケトーシスを併発した妊娠8か月の若年性糖尿病患者の看護
栖川 龍子
1
,
利田 久子
1
1富山県立中央病院内科病棟
pp.193-199
発行日 1974年2月1日
Published Date 1974/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916946
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糖尿病性ケトーシスは糖尿病性昏睡にいたらしめる糖尿病の重篤な合併症である.その発症の誘因としては,感染・発熱など糖尿病を悪化させやすい疾病への罹患のほか,インスリンの中止,不摂生な食事など,糖尿病性昏睡に対する知識不足から起こることが多いといわれている.その予防のポイントは,患者の日常生活に対する教育・管理にあり,医師・栄養士・看護婦など医療チームの一環した協力体制が最を重要である.われわれも看護面から協力するため,患者が自分の病気を理解し,さらに自己管理のできるよう,それぞれ個別的な看護を行うことに努めている.
今回は,妊娠8か月で糖尿病性ケトーシスを併発した患者を経験したので,この患者の入院時における処置と看護および日常生活の指導を中心として,糖尿病患者の緊急入院時・一般入院時の看護について述べてみたい.
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