2色ページ 臨床薬理学・14
妊婦と薬剤
保刈 成男
1
1日大医学部薬理学教室
pp.216-219
発行日 1973年2月1日
Published Date 1973/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916575
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女性への薬剤の使用は,性周期・妊娠・分娩・産褥・授乳などの関係で男性の場合より微妙な点がある.とくに妊娠時には,妊娠に伴う違和や併発する各種疾病に対して,医師の指示に従い,あるいは妊婦自ら薬剤を購入して使用することがあるが,常に妊婦自身に対する作用のみでなく,児に対する影響をも考慮にいれておく必要がある.
10年程前のサリドマイド禍以来,妊婦の服薬はかなり減ってきたように思われるが,山田の大阪での調査(昭46)では,産科外来で妊娠管理中に投薬されたものは84%にも達し,そのうち10%以上が更に自身で保健薬を購入して用いていたという.妊婦への薬剤使用の理由と使用薬剤の種類については表1に示した.
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