東京看護学セミナー・第8回公開セミナーから・1 看護実践と法則性—日常の実践の中から法則性を発見する手がかりをつかむために
日常の看護実践の中から
小野 久子
1
1東京看護学セミナー・昭和大学病院
pp.1339-1341
発行日 1972年10月1日
Published Date 1972/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916465
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私たち看護婦は,患者の疾病の回復を援助し,苦痛をやわらげ,身体的にも精神的にも安楽に保てるような一連の看護行為を毎日行なっている.それらは,意識しなくても経験のくり返しにより,日常の業務として的確におこなわれているものも多い.私たちはいつも,よい看護をしたい,そしてよい看護とは何かを考えている.
東京看護学セミナーの会員も,昨年1年間は,看護技術とは何か,技術と技能の違いは何か,ということについて討論し学習もして来た.そして,技術とは‘実践の法則性を意識化し言語化し得るものである’ということから,実験をすることがむずかしい看護技術については,具体的な経験例の成功と不成功の要因を分析する方法をとってきた.そして,経験的なくり返しの仕事の中から法則性を見出し,その法則性を意識的に適用することこそ技術であることを認識した.
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