いわせてもらえば
チャンスを逆用せずに
井上 なつゑ
1
1日本看護協会
pp.83
発行日 1971年1月1日
Published Date 1971/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661915890
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先夜,アメリカの看護婦さんで,ロスアンゼルスに在住のミセス・ズラブキンを招いて,すき焼きパーティーを開き,たいへん喜ばれた。彼女は1938年に,ロンドンのベッドフォードカレッジで勉強した,ナイチンゲール国際看護婦会の会員の一人である。
いろいろの思い出話におおいに花を咲かせたが,一番感じたことは,アメリカの看護婦はその地位を確立し,看護制度も立法に基礎づけられているということであった。一番卑近な例は,アメリカのプライベートナースは,1日8時間勤務で,報酬が42ドルであるということ。日本の看護婦の5倍以上の高い賃金をとっている。1951年頃に,アメリカ政府で,やっとプライベート・ナースの身分保障問題の解決をしたくらいであったが,以来20年の間に,すっかりプロフェッションとしての地位をかちとったという感じである。
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