カラーグラビア オーHealth
ニラミをきかせてはいるものの
pp.6-7
発行日 1970年5月1日
Published Date 1970/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914864
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東京都公害監視センター
亜硫酸ガス 45〜54PPM(30分〜1時間は症状なく耐えうるがそれ以上は生命危険) 一酸化炭素 70〜80%(呼吸停止、死)
いまのところ、これほどひどい状態は考えられないが、かってロンドンで4000人もの死者を出したというほどに、大気汚染が人体に悪影響を及ぼすことは明白。しかしロンドンでは大気浄化法のおかげで、木々は緑を、市民は健康をとりもどした。それにとってかわって、いまやGNP第2位の経済大国、日本は国際公害シンポジウム開催国に選ばれるほどになった。なんとかしなくちゃということでできたのが、この大気汚染コントロールセンター。大気汚染注意報、警報が発令されると、ただちに協力工場・事業所に通報され、亜硫酸ガス排出量を減らす処置がされる。処置が正しく行なわれたかどうかも監視できるようになっている。ところが現在協力している施設の排出量は、全体の5%にすぎない。重油の切り換えにぼう大な費用がかかるため、あとの95%の中小企業の協力を得るのはむずかしいという。新鮮な空気を胸いっぱい吸える日はいつのことか。
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