ほんやく
広域看護教育計画
吉田 映子
,
ウィニフレッド・グリフィン
pp.86-91
発行日 1970年1月1日
Published Date 1970/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914749
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今日医療保健に携わる人たちの誰にとっても,──専門,非専門を問わず—変化しつつある患者ケアーの諸問題を解決するために,ただ一人孤独のうちに働くといった贅沢は不可能になっている。それは時間,労力,費用などの点であまりにも高くつくのである。そしてまた,一個人から出された改革といったものが,実際面で持続することはしばしば困難なのである。そこで,さまざまな専門職業の間にある境界をこえて,関係者たちを助け,共通に関心をもつ問題の探究ができるような方法を見い出さねばならない。しかし,同じ考えの人を集めることそれ自体は,問題の解決をもたらしはしないし,境界の解消にもならない。参加者はまず,自分たちの地方主義といったものを克服しなければならないし,グループ・ワークの基礎にある哲学的,理論的諸概念を理解し,それを実際に使いこなさなければならない。最後に,フラストレーションを生みだすような要因を予測し,それを緩和しなければならない。以上の条件が実行できるようなグループができれば,持続的な変革を生みだしていくための科学的に導かれた選択可能性の束が得られるし,個人的な成果も得られる。
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