ものがたり日本病院史・10
明治の病院・その1
大熊 房太郎
pp.80-83
発行日 1970年1月1日
Published Date 1970/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914747
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いままでの9回にわたる連載によって,すでに読者もおわかりになっていると思うが,明治維新にいたるまでのわが国の医療思想は在宅治療にあり,施薬院やキリシタン病院,小石川養生所などで行なわれたような入院治療はごく例外的な医療の形式であった。
いいかえれば,患者を自宅から移して治療するような医療施設の存在は,いつの時代でも,きわめて微々たる数であったといえよう。
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