セミナールーム・病態生理学
腎不全
中野 昭一
1
1東京慈恵会医科大学
pp.58-59
発行日 1969年12月1日
Published Date 1969/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914711
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近年,腎臓の機能検査法が発達して,いろいろの病気や病態に,多かれ少なかれ腎機能の低下のみられることがわかってきました。
しかし,腎機能には非常に余裕があって,腎臓の組織の半分以上がおかされても,日常生活を維持することができるといわれています。腎不全とは,この機能が著明に低下していわゆる体液の異常,すなわちクロード・ベルナールのいう内部環境の恒常性の維持がむずかしくなった状態で,普通,腎臓の組織の3/4以上がおかされるとおきるといわれ,この典型的なものが尿毒症でしょう。
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