Medical Topics
中耳炎と起因菌,他
O
pp.108-109
発行日 1969年11月1日
Published Date 1969/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914689
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急性中耳炎の起因菌としては,最近ではブドー球菌が多数をしめており,連鎖球菌,肺炎球菌は少なくなっている。これは戦後著明になった傾向で,敗戦前は連鎖球菌,肺炎菌によるものが圧倒的に多く,ブドー球菌によるものは10%前後であると報告されている。
これには戦後急速に発達した化学療法剤,抗生物質およびこれらに対する耐性獲得が,大きい影響を与えているものと思われる。事実,連鎖球菌,肺炎球菌には多剤耐性菌はきわめて少なく,ブドー球菌では多剤耐性菌が多く,これら耐性ブドー球菌に対する合成ペニシリン剤がいくつか登場している。
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