Nursing Study
腎疾患についての考察
大塩 智恵子
1
,
河野 和美
1
,
安岡 婦美子
1
,
牛窓 昌美
1
,
河野 友子
1
,
今中 隆子
1
,
沢谷 幸枝
1
,
是信 節子
1
,
東 洋子
1
,
吉田 紀子
1
1大阪府立公衆衛生学院看護部
pp.92-96
発行日 1968年12月1日
Published Date 1968/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914245
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はじめに
私たち看護部の学生は,「健康な毎日を送ろう」という学院祭テーマを通じて,健康ということを考え直してみた。健康な毎日を送れるということは,私たちにとっては何か当然のことのように考えられがちであるが,病院実習を通じていろいろの疾患に遭遇してみると,身体の各臓器が健全に働いていることがいかにありがたいことかを身にしみて感じる。
なかでも多く遭遇する腎疾患は,小児または私たちとほぼ同年代の人に多く発病していると思われること,またその経過が比較的長いように思われること,そして決め手となる薬物が少なく,いまだに安静・食事療法などが治療の中心となっているために看護の占める役割が大きいということから日頃興味を持っていた疾患である。そこで,この際実習病院である大阪府立病院内科および小児科入院患者のなかで,腎疾患の占める割合はどうか,性別差はあるか,腎疾患の種別,入院期間の長短は,入院中の経過とその予後の関連などをしらべてみて腎疾患の実態を把握し,今後どのような看護をするのがよいかをあらためて確認する意味でこの研究に取り組んだ。
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