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大言小言—親切な人びと/海外医療ジャーナル—これぞサービス精神!(米)
玉川 一郎
pp.104-105
発行日 1968年9月1日
Published Date 1968/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914132
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子供の時から,ハシカとか歯痛,風邪くらいの病気しかしなかった私だったのに,30代から大病を何年おきかにやるようになってしまった。その最初が昭和17年夏の胃カイヨーであるが,これは切らずに済み,小さな病院で家の近所でもあったので,看護婦さんの手をわずらわせた記憶がない。3週間の入院で無事退院した。次が昭和25年の痔の手術。これは東大病院であったが,付添いの小母さんのことはおぼえているが看護婦さんの記憶がない。大した患者でなかったからでもあろう。さて昭和31年の夏,再度の胃カイヨーで死ぬほどの思いをした。入院したのは慈恵大病院であった。その頃ともなると胃カイヨーなどはその昔の盲腸程度の手術だなどと言われていたが,私自身が特異体質なので,手術後3日くらいにショックを起こし,食物が胃から腸に移動しなくなってしまった。甥が慈恵大病院の医師だったのでその同期の方がたをさんざんわずらわしたが,お世辞でなく,看護婦の人達を白衣の天使だと思った。昼夜をわかたず,面倒を見てくれるのは職務とは言え,ゼエカネで出来ることじゃあないね,と言ったら「甥先生」が,叔父さんにそれがわかりゃぁ見直した,と言やぁがった。
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