Medical Topics
ナースのコーラス,他
I.T
pp.94-95
発行日 1968年7月1日
Published Date 1968/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914059
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久しぶりに韓国を旅行して気がついたことは山に木が少ないこと,小鳥のさえずりをきかなかったこと,そしてポストの少ないことである。山に木が少ないのは,内乱のとき共産軍が北から進攻した際,共産分子の潜伏を怖れて,山という山の,木という木を皆伐り倒したせいだという。それも一因かもしれないが,昔からオンドルの燃料として山の木を伐り,それに代る植林を怠ったことにより大きな原因がありそうである。今から30年も前,私の学生時代には,いわゆる朝鮮烏を朝夕きいたものだったが,今回はそれも,その他の鳥も,姿が目につかず声もきかなかった。ポストが少ないのは,私の気がつかなかっただけなのかもわからない。
これに反して多いのは教会と学校である。戦後日本でもキリスト教の普及は目立っているが,韓国では日本統治時代の神社仏閣が多く教会に肩代りしたらしい。学校が多くなったのは,日本に追いつくのに教育が先行すべきことを痛感したからであろう。しかも私の見学した学校は,校舎も立派で,校風も整っているのがうかがえ,自分の学校を学生が自分で破壊するような暴力などはありそうにも思えなかった。
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