看護の潮 研究学会を支える
ルポルタージュ
看護学会の将来に思う
金子 光
1
1東大・日本看護協会
pp.24-25
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913869
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看護学会と名のつくものは,日本看護協会の三つの部会がそれぞれ毎年開催しているものがその主流であろうかと思われる。すなわち,保健婦部会の「全国公衆衛生看護学会」,助産婦部会の「助産婦研究学会」,看護婦部会の「看護研究学会」である。これにさらに今回,協会の創立20周年を記念して「日本看護総合学会」の第1回の幕をあけたのがある。その他には主流は○○○医学会であって,その中の看護部会といった形式で,これは国立病院療養所をはじめ逓信,厚生年金など,全国的な組織をもつ病院群がそれぞれのグループとして学会活動を実施しているもので,所属する看護職員らの共同研究があったり,個人研究があったりしているが,常にその関係施設間における存在で,公開のものではない(もちろん傍聴は許されている)。そのすべてについて私は傍聴したわけではないので,何もいえないが,主流といえる日本看護協会の学会について,会員の一人として勝手な考えをのべさせていただくこととする。
10年もあるいはそれ以上も前から協会の部会は学会に準ずる形式で自分たちの研究の場をもってきた。それは主として事例研究であり,看護用具の工夫であり業務の時間分析であり,地区診断的調査報告であり,統計的数字の整理であり,その他種々ある。その運営も個人の発表,特別講演,シンポジウム,パネルディスカッション,フォーラムなど多彩である。
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