特集 21世紀へ向けての産業看護活動
産業看護の現状と将来
河野 啓子
1
1東海大学健康科学部看護学科
pp.756-760
発行日 1998年11月15日
Published Date 1998/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901976
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産業保健の中心課題が業務起因性の健康障害防止対策から健康づくり・職場快適化対策へと大きく転換している現在にあっては,看護職がその専門性を発揮すべき新しい仕事,例えばTHP(total health promotion plan)での生活指導,職場快適化への参画,健康診断後の保健指導などが次々と出てきており,産業看護に対するニーズは年ごとに高まりをみせている.しかし,それらのニーズに十分応えているかといえば現実は厳しく,かなり前進したとはいえ,まだ多くの課題をかかえている.
これらの課題を解決し,より良い産業看護活動を行うためにはどうしたらよいか,ここではまず産業看護の歴史をひもとき,次いで平成3年10月に日本産業衛生学会産業看護研究会(現産業看護部会)によって明確化された産業看護の定義,産業看護職の役割と職務を紹介する.そしてそのあるべき姿と現実のギャップから問題点を把握し,将来に向かっての方向性を探ってみたい.
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