統計
栄養摂取の国際比較
西 真楠
1
1厚生省統計調査部
pp.1
発行日 1965年9月1日
Published Date 1965/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913708
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わが国民の栄養摂取状況は第1図のごとく,まだ十分ではない(燐と鉄は必要量の1.3倍ぐらい摂取)。しかも第2図にみられるように,身体の消耗の激しい8月に特に摂取が少ないのは一考を要する。次に栄養摂取状況を欧米と比べると摂取熱量では第3図Aのごとく欧米が2〜4割多く(北欧・北米諸国では3000Calを超え,アジアでは2000Cal未満の国も少なくない)。その食品群別構成比率では第3図Bのごとく欧米は穀類の割合が少なく,動物性食品の割合が多い。また,蛋白質摂取量でも第4図のごとく,欧米が多く,動物性蛋白質の摂取が特に多いのが目立つ。なお,わが国と欧米諸国の気象条件・国民の体格・人口の年齢構造などを考え合わせると,わが国と欧米諸国との摂取熱量や蛋白質摂取量の実質的格差は図にみるほど大きくはないものと思われる。
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