連載 疾病対策の構造
癌の動きの国際比較
倉科 周介
1
1東京都立衛生研究所
pp.278-281
発行日 1996年4月15日
Published Date 1996/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901463
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どんな病気にも動きがある.マクロであれ,ミクロであれ,その動きを見はるところから病気の対策は始まる.“動き”とは時間の経過に伴って起こる状態の変化である.質や量の変化,位置の移動など,その種類は対象の性質によって一定しないから,観測手段は柔軟で多彩なほうがよい.また大きな対象でなければ見えない動きというものも当然ある.だから,さまざまな角度や切り口や拡大倍率で対象を眺めることは,疾病対策にとって重要な出発点である.SAGEを使った癌死亡の大状況の分析をもう少し続ける.
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