精神身体医学講座・13
心身症の看護(2)
前田 重治
1
1九大医学部心療内科
pp.53-57
発行日 1965年5月1日
Published Date 1965/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913586
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1.看護面接の方法
医師が病気の診断や治療の目的で患者と面接するさいの状況については,すでにのべてきました。看護婦のばあいには,とくに改まった面接というわけではなく,病室のベットのそばや,娯楽室,作業室などで,そのつど話し合う形をとります。ときには身体的な介助や体温測定のあいまに,ときには患者同志のトラブルがおこって病室に出かけたり,患者が自発的に相談にくるという形で行なわれることもあります。患者もとくに面接をうけているという印象をうけることはなく,自然な会話の形ですすむもので,時間もとくに限られていません。
これらの会話の間に,看護上必要な患者の心身の状態をつかみ,医師の治療方針にもとづいて計面された看護方針にそうように透導しなくてはならないわけですから,考えてみるとかなりむづかしい仕事だといえましょう。
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