精神身体医学講座・12
心身症の看護(1)
前田 重治
1
1九州大学心療内科
pp.41-44
発行日 1965年4月1日
Published Date 1965/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913555
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心身症の治療で,治療者—患者関係というものが,もっとも根本的なものであることをのべましたが,同じように,看護婦—患者関係も治療を成功させるうえに欠くことのできない重要なものであることはいうまでもありません。
心身症の看護においては,他の一般の内科や外科でいわれている以上に,心と心のふれ合いというものが治療に直接に結びついているものです。よく「ヒステリー患者の看護はむづかしい」といわれています。とくにヒステリーと限らなくても,心のもつれをもった患者の看護はむづかしいものです。今回は,神経症や心身症のような患者の看護がなぜむづかしいか,うまくやるにはどうすればよいかという問題について考えてみようとおもいます。
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