脳のはなし・9
感情
千葉 康則
1
1法政大学
pp.74-75
発行日 1967年12月1日
Published Date 1967/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913447
- 有料閲覧
- 文献概要
〔9〕感情
今まで書いたことで,神経系の機能の基本になるものを,反射論の立場から分解して説明したことになる。すなわち,神経系は反射によってささえられており,それには生まれつきの無条件反射と生後に形成される条件反射があり,さらに,人間では,その上に言語系がある。そうして,条件反射と言語系は,要するに,無条件反射の起こり方を調整する役割りを果たしている。そこで,脳や人間のはたらきとして今までよくいわれているもろもろの事柄は,そのような原則で説明されなければならない。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.