Ⅱ.実地に見た各施設の看護
日本人移民の手で設立された病院—《クワキニ(ハワイ)病院》
松岡 せい
1
1公立南丹病院
pp.30-32
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913341
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日本人の手で1900年に設立
かわいい小鳥の鳴き声で,海外旅行で初めての朝をむかえた。窓をあけると心地よいそよ風が吹いてくる。朝9時に病院へ出発。玄関には院長さんはじめ,案内の方がたがニコニコして出迎えてくれた。各グループに分かれて院内を見学した。病院長さんが,“日本より病院視察に来られた方はありますが,全員が看護婦であることは皆さんが初めてです。病院を代表してアロハを申し上げます。病院として光栄です”と喜んでくださった。
この病院の歴史は,1900年日本人移民が必要を感じ,初め24床の小さな病院を設立,その後移民が153人になり,以後多くなるので,日本人慈善病院ができた。ますます増加したので,1917年また新しく第3回めの敷地に新しい病院を建てた。この病院は第二次世界大戦で爆撃され,それまでの名称Japanese HospitalをKuakini Hospitalに変えた。日本入の建てた病院は,アメリカにはこの病院以外にはない。診療科目は内科・外科・小児科(今年中に廃止)で一般外来はないが,救急患者には応ずる。そのほかに特殊サービスとしてICUがある。
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