看護の潮 看護記録を検討する
日野原重明先生に聞く
医師のみる看護記録
日野原 重明
1
,
内田 卿子
2
1聖路加国際病院内科
2聖路加国際病院
pp.22-25
発行日 1967年9月1日
Published Date 1967/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913271
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■インフォメーション
提供の役割
内田 看護婦の仕事は七つの領域があるといわれています。特に専門職の看護婦は,独立した働きが六つあるわけですが,そのうちのひとつに,看護婦の専門的な目から見た記録というのがあります。毎日回診をされ,患者を取り扱われている先生のお立場から,看護記録をご覧になったときにどういうように書かれてあればいいか,お考えをおうかがいしたいんですが……。
日野原 実際,私たちが看護記録をどう利用しているかということから話を始めますと,病院のこの医者にとってはどう利用されているか,あるいは他の医者にはどう利用されているかというふうなことです。また,そのことが,患者の医療にどのように影響を与えるかということがここで考えられなければならないと思います。ですから病院によって,いろいろ看護記録のとり方とか利用のし方が,医者の側からいってまちまちであると思います。これはやはり,看護婦と医者が絶えず意識して問題にしなければいけない重要なポイントではないかと思うんです。そして,患者が正しく早く診断をされ正しく治療される過程の中に,その記録がほんとうに生きてくる,そういう利用のされ方であれば,意義を全うすることができると思うんですが。内田さん,聖路加病院の例でもいいですが,書くほうの側では,みんなどういうことに注意して書いておられますか。
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