看護の潮 現代の母性とその看護
明日の家庭を考える—母性の精神衛生からみた児同胞数
村松 功雄
pp.25-29
発行日 1967年6月1日
Published Date 1967/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913168
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I.同胞数と因子分析
同胞数の多寡がその構成員にどのような影響をあたえるかを知るため,経済(衣食住や学費)性格形成および学習などについて調査した。その対象は女子大学生である。
1.同胞数がその構成員にあたえる有利性
上記の項目について,同胞数とその利便との関係を1001名について調査した成績は,第1図の通りである。経済については,同胞1人が有利というものが,84.80%を示し,もっとも多いが,同胞2人になると,それが急減し45.19%となり,同胞3人ではさらに減少し34.35%となっている。ところが,同胞4人以上になると,同胞数が増加しても,有利を訴えるものの数に動揺がみられず30%前後を示している。すなわち,経済関係の有利曲線は,第1図のごとく,同胞1人から同胞4人までは同胞数の増加とともに下降し,それ以後では同胞数の増加と関係なく,横ばい状を示しているといえる。
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